広島大学 パターン認識研究室(栗田・宮尾研究室)は,2010年に栗田多喜夫が広島大学に赴任したときに作られた研究室(情報計画学研究室)から,ビッグデータ工学研究室に改名し,2018年4月にパターン認識研究室として現在の体制になりました.最近注目されている人工知能の基礎として,パターン認識や機械学習とその応用について研究しています.

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現在、コンピュータやインターネット、携帯電話等の情報基盤技術が急速に整備され、情報技術の応用分野もどんどん複雑化・多様化しています。しかし、認識、学習、状況に応じた判断、注意、意味理解、要約等といった「人間には簡単に出来るけれども、現在のコンピュータには難しい」情報処理機能が実現できていないことがボトルネックとなって、非常に制限された状態でしか自動化できていない応用も多く残っています。例えば、人間の視覚はかなり劣悪な条件下でも簡単に人の顔を見つけたり、かなり悪天候でも車を運転することが出来ますが、現在のコンピュータビジョンでは、まだ人間ほどの性能は達成できていません。最近やっとデジタルカメラに顔認識機能が組み込まれるようになりましたが、自動運転してくれる車のように、汎用の視覚システムが様々な機器に組み込まれて使われるまでには至っていません。一方、脳科学は、21世紀に残されたフロンティアサイエンス研究の重要な課題と認識されており、世界中で精力的な研究開発が行われています。その結果として、次第に脳における情報処理の作動原理が明らかにされつつあります。そうした脳科学の知見を取り入れて、「人間には簡単に出来るけれども、現在のコンピュータには難しい」情報処理を開発するためには、脳科学と情報科学を融合したチャレンジングな研究が必要となります。

そうした脳科学の知見を取り入れた情報処理手法の開発、統計的パターン認識や機械学習に関する理論的な研究等の基礎的な研究から、画像中の一般物体の認識手法の開発や映画の理解等の応用研究まで、様々な角度から「人間には簡単に出来るけれども、現在のコンピュータには難しい」情報処理機能の実現を目指した研究を行っています.


連絡先

興味をお持ちの方は、是非一度、栗田(tkurita @ hiroshima-u.ac.jp)まで連絡してください。